「あなたのモットーは何ですか?」これが本日の講師「姜さん」の授業テーマ。
モットー=「哲学」や「信念」。「生きていくためのルールとなる指針」。
…すぐに答えられる人もいれば、「…?」な人もいることでしょう。
姜さんは毎週木曜にボランティアスタッフとして私たちを支援し、個人面談をして下さっている。
病気のことや職歴、今後の希望について、私は姜さんにとてもスムーズに話せる。
日本語も流暢で、初対面の時、何か包容力のようなものを感じた覚えがある。
彼女の職業は、フリーのキャリアコンサルタント。現在に至るまでに色々な職歴を経験してきたそうだ。
姜さんは人生の岐路に立ったある時、スペインにバックパックの旅に出た。そこで出会った人々から
人生訓を教わったり、彼らと助け合いながら旅を続けた。とてもダイナミックな話にワクワクした。
その後、プロジェクターに姜さんお手製のカレンダーが映し出された。現地で撮った綺麗な写真には
彼女の短い言葉が添えられていた。眺めているうち、私は思わず涙ぐんでしまった。
それはきっと、旅で感じた彼女の心の震えのようなものが伝わってきたから。人の心は体で感じたことだけに反応して、
言葉は自然と溢れ出るものなのだ。そしてそこから生きる力が湧いてくる。
失敗しても、傷ついても、自分の芯の部分に戻れる人は、強く生きて行ける。
姜さんのモットーは「人生は解くべき問題ではなく、経験すべき神秘だ」だそう。素敵な言葉。
機会があれば、姜さんともっとお話しして、文化交流をしてみたい。
ちなみに私は「親切にしなさい。あなたが会う人はみんな、厳しい闘いをしているのだから」という言葉を選んだ。
なるべく人に寄り添って、たくさんの出逢いを楽しみたい。
モットーは決まった。これからも人生を旅する。